サービスレベル管理
SLA を合意する目的として、シラバスは何を挙げているか。4 つ答えよ。
サービスレベルを定義、合意、記録及び管理するためである。
サービスレベルを定義,合意,記録及び管理するために,顧客と提供するサービスについてSLAを合意することを理解する。
「合意」という語が 2 回現れる。 1 回目はサービスレベルに対して、 2 回目は SLA に対してである。
後半の文の文末は、ほかの細目と何が違うか。
「〜報告する。」で終わり、「理解する」が付かない。
…監視し,レビューし,報告する。
小分類 02 の 25 細目のなかで、文末に「理解する」が付かない箇所を持つのは 3 つある。
| 細目 | 該当箇所 |
|---|---|
| 2.(2)サービスの計画 | 説明文全体 |
| 2.(7)(この細目) | 後半の文だけ |
| 2.(20)情報セキュリティ管理 | 「なお」書きの 2 文目 |
監視・レビュー・報告の対象は何か。条件は付いているか。
対象は「サービスレベル目標に照らしたパフォーマンス及び実績の周期的な変化」である。
条件は「あらかじめ決められた間隔で」である。
「サービスレベル目標に照らした」という基準が明示されている。 対象は値そのものではなく「周期的な変化」と書かれている。
シラバスはサービスレベルを定義、合意、記録及び管理するために、顧客と提供するサービスについて SLA を合意することを理解するとしている。あわせてあらかじめ決められた間隔で、サービスレベル目標に照らしたパフォーマンス及び実績の周期的な変化を監視し、レビューし、報告するとしている。後半の文だけが「理解する」を伴わず「報告する。」で終わる点がこの細目の書き方の特徴である。用語例は 4 語で、そのうちサービスレベル指標は小分類 01 の細目 04 に現れる SLI と表記が違い、両者が同じものだとは書かれていない。
一文目の組み立て
| 位置 | 逐語 |
|---|---|
| 目的 | サービスレベルを定義,合意,記録及び管理するため |
| 相手 | 顧客と |
| 対象 | 提供するサービスについて |
| 行い | SLAを合意する |
この表はシラバスの一文を位置ごとに切り出したものであり、 シラバスがこの 4 つの見出しを立てているわけではない。
二文目の組み立て
| 位置 | 逐語 |
|---|---|
| 条件 | あらかじめ決められた間隔で |
| 基準 | サービスレベル目標に照らした |
| 対象 | パフォーマンス及び実績の周期的な変化 |
| 行い | 監視し,レビューし,報告する(「理解する」が付かない) |
用語例 4 つ(シラバスの並び順のまま)
| 順 | 用語例 |
|---|---|
| 1 | サービスレベル管理 |
| 2 | サービスレベル目標 |
| 3 | サービスレベル指標 |
| 4 | パフォーマンス |
この表の「順」はシラバスの並び順であって、重要度でも扱う順でもない。 4 語のどれにも括弧が付いていない。 先頭 3 語が「サービスレベル」で始まる。
この細目でのシラバスの書き方
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 説明文 | 二文(後半は**「理解する」を伴わない**) |
| 列挙に付くラベル | 用語例 |
| 用語例の数 | 4 |
| 末尾 | 「など」は付かない |
シラバスが書いていること
Section titled “シラバスが書いていること”説明文は二文である。
サービスレベルを定義,合意,記録及び管理するために,顧客と提供するサービスについてSLAを合意することを理解する。また,あらかじめ決められた間隔で,サービスレベル目標に 照らしたパフォーマンス及び実績の周期的な変化を監視し,レビューし,報告する。
続けて 4 つが列挙されている。
用語例 サービスレベル管理,サービスレベル目標,サービスレベル指標,パフォーマンス
一文目 — サービスレベルに対する 4 つ
Section titled “一文目 — サービスレベルに対する 4 つ”目的は「サービスレベルを定義,合意,記録及び管理するため」である。
| 順 | 行い |
|---|---|
| 1 | 定義 |
| 2 | 合意 |
| 3 | 記録 |
| 4 | 管理 |
この表の「順」は説明文に現れる順である。
この 4 つが順に行われるとも、繰り返されるとも書かれていない。
そのための行いが「顧客と提供するサービスについて SLA を合意する」である。
「合意」という語が 2 回現れる。
| 回 | 対象 |
|---|---|
| 1 | サービスレベル |
| 2 | SLA |
シラバスが両者を結び付けているわけではない。 同じ語が 2 か所に現れる、というところまでである。
二文目 — 文末に「理解する」が付かない
Section titled “二文目 — 文末に「理解する」が付かない”二文目は「監視し,レビューし,報告する。」で終わる。
小分類 02 の 25 細目のうち、文末に「理解する」が付かない箇所を持つのは次の 3 つである。
| 細目 | 該当箇所 |
|---|---|
| 2.(2)サービスの計画 | 説明文全体 |
| 2.(7)(この細目) | 後半の文だけ |
| 2.(20)情報セキュリティ管理 | 「なお」書きの 2 文目 |
シラバスがこの書き分けの理由を書いているわけではない。
二文目の条件・基準・対象
Section titled “二文目の条件・基準・対象”- 条件 —「あらかじめ決められた間隔で」
- 基準 —「サービスレベル目標に照らした」
- 対象 —「パフォーマンス及び実績の周期的な変化」
対象は値そのものではなく「周期的な変化」と書かれている。 「パフォーマンス及び実績」の 2 つについての変化である。
「あらかじめ決められた間隔」がどれくらいか、誰が決めるかは書かれていない。
なお、同じ中分類には似た条件を置く細目がある。
| 細目 | 条件の表記 |
|---|---|
| 2.(5)構成管理 | 定められた間隔で |
| 2.(7)(この細目) | あらかじめ決められた間隔で |
| 2.(9)サービスの予算業務及び会計業務 | あらかじめ定めた間隔で |
| 2.(10)需要管理 | あらかじめ定めた間隔で |
| 2.(19)サービス継続管理 | あらかじめ定めた間隔又は… |
2.(9)・2.(10)・2.(19)は同じ「あらかじめ定めた間隔」である。 この細目と 2.(5)は、そのどちらとも表記が違う。 どれもシラバスの表記のままである。揃えない。 シラバスが「これらは同じ意味である」と述べているわけでもない。
「サービスレベル指標」と「SLI」
Section titled “「サービスレベル指標」と「SLI」”用語例の 3 つ目は「サービスレベル指標」である。
同じ中分類の 1.(4)SLA の用語例には「SLI」がある。
| 細目 | 表記 |
|---|---|
| 1.(4)SLA | SLI(展開なし) |
| 2.(7)(この細目) | サービスレベル指標 |
両者が同じものを指すかどうかは、シラバスに書かれていない。 SLI に展開が付いていないため、突き合わせる根拠が無い。 このノートで「SLI はサービスレベル指標の略である」と書かない。
同じことが「サービスレベル目標」と「SLO」(1.(4)の用語例)にもあてはまる。
「サービスレベル目標」が現れる細目
Section titled “「サービスレベル目標」が現れる細目”このノートの根拠が覆う 29 細目のなかで、「サービスレベル目標」という語はこの細目のほかに 2 か所に現れる。
| 細目 | 現れ方 |
|---|---|
| 1.(4)SLA | 説明文(「代表的なサービスレベル目標を理解する」) |
| 2.(7)(この細目) | 説明文・用語例 |
| 2.(8)供給者管理 | 説明文(「サービスレベル目標及び関係者間のインタフェースを定義する」) |
1.(4)は「代表的な」ものを理解せよと求めているが、どれが代表的かは書いていない。 この細目もサービスレベル目標が何かを定義していない。
SLA が現れる細目
Section titled “SLA が現れる細目”このノートの根拠が覆う 29 細目のなかで、「SLA」という語はこの細目のほかに 2 か所に現れる。
| 細目 | 現れ方 |
|---|---|
| 1.(4)SLA | 細目名・説明文(定義)・用語例 |
| 2.(7)(この細目) | 説明文(「SLAを合意する」) |
| 2.(13)② 設計 | 説明文(「SLA,サービスカタログ,契約書などの新設,更新」) |
ただし、シラバスがこの細目で SLA を定義しているわけではない。 定義があるのは 1.(4)である。
この細目で書かないこと
Section titled “この細目で書かないこと”次はいずれもこのノートの根拠に含まれていない。
- 「サービスレベル」の定義
- 「サービスレベル目標」「サービスレベル指標」がそれぞれ何を指すか、両者の違い
- サービスレベル指標と SLI が同じものか
- 「あらかじめ決められた間隔」がどれくらいか、誰が決めるか
- 「パフォーマンス」と「実績」の違い
- 監視・レビュー・報告をそれぞれ誰が行うか、報告の相手
- SLA を守れなかったときにどうなるか
名前から内容を推測して書くことは spec.md §8.1a に反する。