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ソフトウェア使用許諾契約(ライセンス契約)

使用許諾を受けた側は、条文上どの範囲でソフトウェアを利用できるか。

著作権法第六十三条第二項が「その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、 その許諾に係る著作物を利用することができる」と定める。範囲は許諾の内容で決まり、 範囲を超える利用はこの規定からは導かれない。

使用許諾によって生じた利用権を、別の会社へ移すことはできるか。条文はどう書いているか。

第六十三条第三項が、利用権は「著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができない」と定める。 利用権の定義もこの項の括弧書きに置かれており、第一項の許諾に係る著作物を第二項の規定により 利用することができる権利を指す。

ソフトウェア使用許諾契約は著作権法第六十三条の利用の許諾にあたり、許諾を得た者は許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において利用することができ、そこで生じる利用権は著作権者の承諾を得ない限り譲渡できない。第六十三条第一項は、著作権者が他人に対しその著作物の利用を許諾することができると定める形を採っている。

著作権法が使用許諾について定めていること

条・項定めていること条文の要点
第六十三条第一項許諾を与える権能著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる
第六十三条第二項許諾を受けた者ができることその許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その著作物を利用できる
第六十三条第三項利用権の譲渡利用権は、著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができない
第四十七条の三第一項プログラムの複製物の所有者による複製自ら電子計算機において実行するために必要と認められる限度において複製できる(ただし書あり)

使用許諾は「利用の許諾」である

Section titled “使用許諾は「利用の許諾」である”

シラバスはこの細目を「ソフトウェアの知的財産権の所有者が、第三者に当該ソフトウェアの利用許諾を 与える場合に条件を取り決める契約であることを理解する。また、許諾する条件により様々な契約形態が あることを理解する。」と説明している。

著作権法第六十三条第一項は「著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる」と定める。 ソフトウェアの使用許諾契約はこの許諾にあたる。条文の形は、著作権者が他人に対し その著作物の利用を許諾するというものである。

第二項は、許諾を得た者は「その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その許諾に係る著作物を 利用することができる」とする。何ができるかは許諾の内容によって決まり、 条文が一律の範囲を定めているわけではない。シラバスは「許諾する条件により様々な契約形態がある」と 述べている。

第三項は「利用権」を定義したうえで、その譲渡を制限する。括弧書きが利用権を 「第一項の許諾に係る著作物を前項の規定により利用することができる権利」と定義し、 本文が「著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができない」と定める。 許諾を受けた者が持つ利用権は、著作権者の承諾なしには他へ譲渡できない形になっている。

プログラムの複製物の所有者にできること

Section titled “プログラムの複製物の所有者にできること”

第四十七条の三第一項は、プログラムの著作物の複製物の所有者は、自ら当該著作物を電子計算機において 実行するために必要と認められる限度において、当該著作物を複製することができると定める。 ただし書があり、当該実行に係る複製物の使用につき第百十三条第五項の規定が適用される場合は この限りでないとされている。

この規定の主語は「複製物の所有者」であり、第六十三条の許諾とは別の条に置かれている。 実行のために必要と認められる限度という限定が条文上に置かれている点が要点である。

シラバスが挙げる契約形態・ライセンスの名称

Section titled “シラバスが挙げる契約形態・ライセンスの名称”

シラバスの用語例は、ボリュームライセンス契約、サイトライセンス契約、シュリンクラップ契約、 CAL(Client Access License)、フリーソフトウェア、シェアウェア、OSS(Open Source Software)ライセンス、 GPL(General Public License)、LGPL(Lesser General Public License)、 BSD(Berkeley Software Distribution)、コピーレフト(Copyleft)を挙げている。

これらの語は、ここで取り上げた著作権法の条文(第六十三条・第四十七条の三)には現れない。