重大なインシデントの対応
何をもって「重大」とするかは、シラバスに書かれているか。
書かれていない。
重大なインシデントを特定する基準を決定することを理解する。
基準を決定することが求められているだけで、基準の中身は示されていない。
同じ節の ①(インシデントの対応)にも、重大さについての記述は無い。
名前から基準を推測して書くことは spec.md §8.1a に反する。
重大なインシデントに対して行う 3 つを挙げよ。前提は何か。
分類し、管理し、トップマネジメントに通知するの 3 つである。
前提は「文書化された手順に従って」である。
重大なインシデントは,文書化された手順に従って分類し,管理し, トップマネジメントに通知することを理解する。
通知の相手が「トップマネジメント」と明示されている。
この細目の用語例は何語か。同じ節の ① と比べよ。
1 語だけである —「重大なインシデント」。
同じ節の ①(インシデントの対応)は 13 語を持つ。
同じ節のなかで、用語例の量が大きく違う。
シラバスは重大なインシデントを特定する基準を決定することを理解するとし、あわせて重大なインシデントは文書化された手順に従って分類し、管理し、トップマネジメントに通知することを理解するとしている。基準を決定するとは書かれているが、何をもって重大とするかの中身は書かれていない。分類・管理・通知の 3 つには「文書化された手順に従って」という前提が付き、通知の相手がトップマネジメントと明示されている。用語例は重大なインシデントの 1 語だけで、同じ節の細目 ① が用語例 13 語を持つのとは対照的である。
説明文の二文
| 文 | 内容 |
|---|---|
| 一文目 | 重大なインシデントを特定する基準を決定する(基準の中身は書かれていない) |
| 二文目 | 文書化された手順に従って — 分類し/管理し/トップマネジメントに通知する |
二文目が挙げる 3 つ(シラバスの並び順のまま)
| 順 | 行い | 相手 |
|---|---|---|
| 1 | 分類する | — |
| 2 | 管理する | — |
| 3 | 通知する | トップマネジメント |
この表の「順」は説明文に現れる順であって、実行の順序ではない。 3 つとも「文書化された手順に従って」に係る。
用語例 1 つ
| 用語例 |
|---|
| 重大なインシデント |
括弧は付いていない。細目名から「の対応」を除いた形である。
同じ節(15)の 2 細目の対比
| 細目 | 用語例の数 |
|---|---|
| 2.(15)① インシデントの対応 | 13 |
| 2.(15)②(この細目) | 1 |
この表は用語例の個数を並べたものであり、 シラバスが細目の重要度を示しているわけではない。
この細目でのシラバスの書き方
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 説明文 | 二文 |
| 列挙に付くラベル | 用語例 |
| 用語例の数 | 1 |
| 節の中の位置 | (15)インシデント管理 の ②(① が先にある) |
シラバスが書いていること
Section titled “シラバスが書いていること”説明文は二文である。
重大なインシデントを特定する基準を決定することを理解する。また,重大なインシデントは, 文書化された手順に従って分類し,管理し,トップマネジメントに通知することを理解する。
続けて 1 つが列挙されている。
用語例 重大なインシデント
基準の中身は書かれていない
Section titled “基準の中身は書かれていない”一文目は「特定する基準を決定する」ことを求めるが、基準の中身を示していない。
何をもって「重大」とするかは、この細目にも、同じ節の ① にも書かれていない。
「基準を決定する」という行いまでが、この細目に書かれていることである。 誰が決定するか、いつ決定するかも書かれていない。
同じ形は、同じ中分類の 1.(4)SLA(「代表的なサービスレベル目標を理解する」と求めながら どれが代表的かを書かない)と 1.(3)ITIL(「目的,考え方を理解する」と求めながら 中身を書かない)にもある。 ただし、シラバスがこれらを対比しているわけではない。
二文目の前提 —「文書化された手順に従って」
Section titled “二文目の前提 —「文書化された手順に従って」”3 つの行いすべてに「文書化された手順に従って」という前提が付く。
手順に何が書かれているか、誰が作るかは書かれていない。
「文書化された」という語は、同じ中分類の 2.(5)構成管理 の用語例 (「文書化された構成情報」)にも現れる。 また、2.(1)の用語例には「文書化した情報」がある。
| 細目 | 表記 |
|---|---|
| 2.(1)SMS の計画と支援 | 文書化した情報 |
| 2.(3)サービスカタログ管理 | 文書化した情報 |
| 2.(5)構成管理 | 文書化された構成情報 |
| 2.(13)③ 構築及び移行 | 文書化した設計 |
| 2.(15)②(この細目) | 文書化された手順 |
「した」と「された」で表記が違う。どちらもシラバスの表記のままである。揃えない。 シラバスが「同じものを指す」と述べているわけでもない。
この表は「文書化した/された+名詞」の形だけを並べている。 2.(13)② は「設計し,文書化する」と動詞で使っており、この表には含めていない。
3 つの行い
Section titled “3 つの行い”| 順 | 行い | 相手 |
|---|---|---|
| 1 | 分類 | — |
| 2 | 管理 | — |
| 3 | 通知 | トップマネジメント |
この表の「順」は説明文に現れる順であって、実行の順序ではない。
「分類」は同じ節の ① の a)(記録し,分類する)にも現れる。 ただし、この細目には「記録」が無い。 シラバスが両者を結び付けているわけでもない。
3 つ目だけが相手を伴う。
通知の相手は「トップマネジメント」
Section titled “通知の相手は「トップマネジメント」”通知の相手が明示されている。
「トップマネジメント」という語は、この 29 細目のなかでここにしか現れない。
トップマネジメントが誰を指すかは、シラバスに書かれていない。
用語例 1 語
Section titled “用語例 1 語”用語例は「重大なインシデント」の 1 語だけである。
細目名(重大なインシデントの対応)から「の対応」を除いた形である。
同じ節の ①(インシデントの対応)は用語例を 13 語持つ。 同じ節のなかで量が大きく違う。
用語例が少ないことは、根拠が欠けていることを意味しない。 シラバスがこの細目に置いた用語例が 1 語である、というのがそのまま事実である。
小分類 02 の 25 細目のうち用語例が 1 語なのは 3 つある — この細目、2.(3)サービスカタログ管理、2.(12)② 変更管理の開始。
この細目で書かないこと
Section titled “この細目で書かないこと”次はいずれもこのノートの根拠に含まれていない。
- 何をもって「重大」とするかの基準
- 基準を誰が決定するか、いつ決定するか
- 「文書化された手順」に何が書かれているか
- 分類にどんな区分があるか
- 「トップマネジメント」が誰を指すか
- 通知のタイミング、方法
- 重大なインシデントと、同じ節の ① が扱うインシデントの扱いの違い (① の a)〜e) がこの細目にも適用されるかどうかは書かれていない)
名前から内容を推測して書くことは spec.md §8.1a に反する。
同じ節の ①(インシデントの対応)の内容を、この細目に書かない。 別の細目である。