調達計画
説明文は何を書いているか。
要件定義を踏まえ,既成の製品又はサービスの購入,組織内部でのシステム開発,外部委託によるシステム開発などから調達方法を選択し,調達の対象,調達の要求事項,調達の条件などを定義して調達計画を策定することを理解する。
これで全文である。106 字の一文。
「選択し」「定義して」「策定する」という三つの動きが一文に入っている。
選択の基準も、各項目に何を書くかも書かれていない。
「など」はどこに付いているか。
二箇所である。
- 調達方法の候補の末尾 —「…外部委託によるシステム開発などから調達方法を選択し」
- 定義する項目の末尾 —「調達の対象,調達の要求事項,調達の条件などを定義して」
この 25 細目で説明文に「など」を 2 箇所持つのは、この細目と 3.(2)⑥ 調達リスク分析 である。
どちらの列挙も、挙がっているもので全部ではない。
用語例は何語か。
2 語である。内外作基準 と IFB(Invitation For Bids:入札募集)。
用語例を持つ 20 細目のなかで最も少ないのは 2 語で、 この細目と 3.(2)⑤ 調達選定 の 2 件がこれにあたる。
IFB は英語の展開と日本語訳の両方を持つ。内外作基準 には括弧が付かない。
表記で注意するところはどこか。
「既成の製品又はサービス」の「又は」である。
この 25 細目に「又は」は 1 回だけ現れる。「または」に開かない。
「内外作基準」も「内外作」のまま置く。シラバスは読み方も意味も書いていない。
シラバスは要件定義を踏まえて調達方法を選択し、調達の対象、要求事項、条件などを定義して調達計画を策定することを理解するとしている。説明文は 106 字で、調達方法の候補と定義する項目の二つの列挙を持ち、どちらも「など」で開かれている。用語例は 2 語だけで、用語例を持つ 20 細目のなかで最も少ない。選択の基準も、各項目に何を書くかも書かれていない。
説明文が挙げる調達方法の候補(説明文に現れる順)
| 候補 |
|---|
| 既成の製品又はサービスの購入 |
| 組織内部でのシステム開発 |
| 外部委託によるシステム開発 |
説明文はこの三つのあとに「など」を置いており、三つで全部ではない。 この表は説明文に現れる順で並べたものであって、検討する順序でも重要度でもない。
説明文が挙げる「定義する」項目(説明文に現れる順)
| 項目 |
|---|
| 調達の対象 |
| 調達の要求事項 |
| 調達の条件 |
説明文はこの三つのあとに「など」を置いており、三つで全部ではない。 この表は説明文に現れる順で並べたものであって、定義する順序でも重要度でもない。 それぞれに何を書くかは書かれていない。
用語例 2 個(シラバスの並び順のまま)
| 順 | 用語例 | 括弧の中身 |
|---|---|---|
| 1 | 内外作基準 | — |
| 2 | IFB(Invitation For Bids:入札募集) | 英語:日本語 |
この表の「順」はシラバスの並び順であって、重要度でも検討の順序でもない。 2 語のいずれについても、意味・使いどころ・上の二つの列挙との対応は書かれていない。
この細目でのシラバスの書き方
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 説明文 | 一文(106 字) |
| 文末 | 「〜策定することを理解する。」 |
| 説明文の「など」 | 2 箇所(候補の末尾・項目の末尾) |
| 列挙に付くラベル | 用語例 |
| 用語例の数 | 2 |
| 括弧を持つ用語例 | 1 |
| [タスクの例] | 無し |
シラバスが書いていること
Section titled “シラバスが書いていること”説明文は一文である。
要件定義を踏まえ,既成の製品又はサービスの購入,組織内部でのシステム開発,外部委託によるシステム開発などから調達方法を選択し,調達の対象,調達の要求事項,調達の条件などを定義して調達計画を策定することを理解する。
続けて用語例が 2 語挙げられている。
内外作基準,IFB(Invitation For Bids:入札募集)
これがこの細目の根拠のすべてである。
一文に三つの動きが入る
Section titled “一文に三つの動きが入る”「調達方法を選択し」「…を定義して」「調達計画を策定する」が一文でつながっている。
文頭の「要件定義を踏まえ」は、調達計画が要件定義のあとに来ることを示しているようにも読めるが、 シラバスは順序としてそう述べているわけではない。 「踏まえ」とあるだけで、どの細目の要件定義を指すかも書かれていない。
三つの動きの間に区切りは置かれていない。 選択が終わってから定義するのか、同時なのかも書かれていない。
二つの列挙はどちらも「など」で開かれている
Section titled “二つの列挙はどちらも「など」で開かれている”調達方法の候補は三つ挙がり、そのあとに「など」が付く。 定義する項目も三つ挙がり、そのあとに「など」が付く。
この 25 細目で説明文に「など」を持つのは 7 細目・9 箇所であり、 2 箇所持つのはこの細目と 3.(2)⑥ 調達リスク分析 の 2 件である。
どちらの三つも例であって全部ではない。 「調達方法は三つある」「定義する項目は三つである」と書かない。
候補の一つ目「既成の製品又はサービスの購入」は「又は」で二つをつなぐ。 この 25 細目で「又は」が現れるのはここだけである。「または」に開かない。
二つ目と三つ目は「組織内部でのシステム開発」「外部委託によるシステム開発」で、 どちらも「システム開発」で終わり、前半だけが違う。 シラバスは両者の違いを説明していない。
用語例は 2 語しか無い
Section titled “用語例は 2 語しか無い”説明文が 106 字あるのに対し、用語例は 2 語だけである。
用語例を持つ 20 細目のなかで 2 語は最も少なく、 この細目と 3.(2)⑤ 調達選定 の 2 件がこれにあたる。
1 語目「内外作基準」の、基準の中身は書かれていない。
2 語目 IFB(Invitation For Bids:入札募集) は英語の展開と訳を持つ。 この形はこの 25 細目に 7 件ある。 IFB が調達方法の一つなのか、手続の名前なのかは書かれていない。
2 語とも、説明文の二つの列挙のどこに対応するかは示されていない。
この細目で書かないこと
Section titled “この細目で書かないこと”次はいずれもこのノートの根拠に含まれていない。
- 調達方法の選び方、基準、長所と短所
- 「内外作基準」の中身、内製と外注の判断
- IFB の手続、一般競争入札との関係
- 調達の対象・要求事項・条件に何を書くか
- 「など」に含まれるもの
- 調達計画書の書式
- 3.(1)① 調達の前提 との順序(シラバスは ①〜④ の順序を述べていない)
- 3.(2)① 調達の方法 との対応(シラバスは両者を結び付けていない)
名前から内容を推測して書くことは spec.md §8.1a に反する。