調達選定
説明文は何を書いているか。
調達先の選定に当たっては,提案評価基準や要求事項適合度の重み付けを含め,選定の手順を確立し,ベンダー企業の提案書や見積書から,開発の確実性,信頼性,費用内訳,工程別スケジュール,最終納期などを比較評価して選定することを理解する。
これで全文である。114 字の一文。
「選定の手順を確立し」という語はあるが、手順の中身は書かれていない。
確立するのは誰か、いつ確立するかも書かれていない。
比較評価するものはいくつ挙がっているか。
五つで、そのあとに「など」が付く。
- 開発の確実性
- 信頼性
- 費用内訳
- 工程別スケジュール
- 最終納期
「など」が付くので、五つで全部ではない。
五つの重み、測り方、どれを優先するかは書かれていない。
用語例は何語で、どんな形か。
原価構成 と 工期 の 2 語である。括弧を持つものは無い。
原価構成,工期
用語例を持つ 20 細目のなかで最も少ないのは 2 語で、 この細目と 3.(1)② 調達計画 の 2 件がこれにあたる。
2 語が、説明文の挙げる五つのどれに対応するかは書かれていない。
シラバスは調達先の選定に当たっては、提案評価基準や要求事項適合度の重み付けを含め、選定の手順を確立し、ベンダー企業の提案書や見積書から五つの事柄などを比較評価して選定することを理解するとしている。説明文は「選定の手順を確立し」と書くだけで、手順の中身は書かれておらず、比較評価するものも「など」で開かれている。用語例は原価構成と工期の 2 語で、用語例を持つ 20 細目のなかで最も少なく、3.(1)② 調達計画 と並ぶ。2 語が比較評価される五つとどう対応するかも書かれていない。
説明文が「比較評価して」と述べる対象(説明文に現れる順)
| 比較評価するもの |
|---|
| 開発の確実性 |
| 信頼性 |
| 費用内訳 |
| 工程別スケジュール |
| 最終納期 |
説明文はこの五つのあとに「など」を置いており、五つで全部ではない。 この表は説明文に現れる順で並べたものであって、比較評価する順序でも重要度でもない。 それぞれの測り方も、重み付けの与え方も書かれていない。
用語例 2 個(シラバスの並び順のまま)
| 順 | 用語例 | 括弧の中身 |
|---|---|---|
| 1 | 原価構成 | — |
| 2 | 工期 | — |
この表の「順」はシラバスの並び順であって、重要度でも検討の順序でもない。 2 語のいずれについても、意味・使いどころ・上の五つとの対応は書かれていない。
この細目でのシラバスの書き方
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 説明文 | 一文(114 字) |
| 文末 | 「〜選定することを理解する。」 |
| 説明文の「など」 | 1 箇所(比較評価するものの末尾) |
| 説明文の中の括弧 | 無し |
| 列挙に付くラベル | 用語例 |
| 用語例の数 | 2 |
| 括弧を持つ用語例 | 0 |
| [タスクの例] | 無し |
シラバスが書いていること
Section titled “シラバスが書いていること”説明文は一文である。
調達先の選定に当たっては,提案評価基準や要求事項適合度の重み付けを含め,選定の手順を確立し,ベンダー企業の提案書や見積書から,開発の確実性,信頼性,費用内訳,工程別スケジュール,最終納期などを比較評価して選定することを理解する。
続けて用語例が 2 語挙げられている。
原価構成,工期
これがこの細目の根拠のすべてである。
「手順を確立し」と書くが、手順は書かれていない
Section titled “「手順を確立し」と書くが、手順は書かれていない”説明文には「選定の手順を確立し」という語がある。 確立すべきものとして手順が挙がっているだけで、手順が何段階でどんな順に進むかは書かれていない。
確立するのは選定を行う側か、別の誰かかも書かれていない。 確立の時期、確立したものの見直しにも触れていない。
「手順」という語があることと、手順の中身が書かれていることは別である。 この細目の逐語から手順の内訳を組み立てない。
重み付けに「含め」るものが二つ挙がる
Section titled “重み付けに「含め」るものが二つ挙がる”「提案評価基準や要求事項適合度の重み付けを含め」と書かれている。
「や」でつないだ二つが重み付けの対象に読める形だが、 重み付けが提案評価基準と要求事項適合度の両方に掛かるのか、 後者だけに掛かるのかは、文の形からは決められない。
重みの決め方、値の範囲、合計の扱いは書かれていない。
「含め」という語は、重み付け以外にも手順に含めるものがあると読める形だが、 ほかに何を含めるかは書かれていない。
比較評価の材料は提案書と見積書である
Section titled “比較評価の材料は提案書と見積書である”「ベンダー企業の提案書や見積書から」と書かれており、 比較評価の材料は提案書と見積書である。
3.(2)④ の細目名は「提案書・見積書」で中黒つなぎ、この細目の説明文は「提案書や見積書」である。 文字列は同じではないので、説明文が細目名を含んでいるわけではない。 この細目の説明文は「提案書や見積書」と書くだけで、 どちらのどの記載を見るかは分けて述べていない。
挙がるのは 開発の確実性、信頼性、費用内訳、工程別スケジュール、最終納期 の五つで、 末尾に「など」が付く。 「開発の確実性」だけが「開発の」という限定を持ち、 残る四つは限定を持たない。シラバスはこの違いに触れていない。
この 25 細目で説明文に「など」を持つのは 7 細目・9 箇所で、 この細目はそのうちの 1 箇所を持つ。
用語例は 2 語しか無い
Section titled “用語例は 2 語しか無い”説明文が 114 字あるのに対し、用語例は 2 語だけである。
用語例を持つ 20 細目のなかで 2 語は最も少なく、 この細目と 3.(1)② 調達計画 の 2 件がこれにあたる。
原価構成 も 工期 も、意味・内訳・求め方は書かれていない。
五つのなかに「費用内訳」と「工程別スケジュール」があり、 2 語はこれらに近い語にも見えるが、シラバスは 2 語と五つを結び付けていない。
2 語はいずれも、ほかの細目の説明文・用語例には現れない (この 2 語の文字列で照合した結果である。 より短い語がこの 2 語の中に含まれる形の重なりは別にある)。
この細目で書かないこと
Section titled “この細目で書かないこと”次はいずれもこのノートの根拠に含まれていない。
- 選定手順の段階、成果物、担当
- 重み付けの決め方、点数の付け方、集計のしかた
- 五つそれぞれの測り方、判断の基準
- 原価構成・工期の内訳、計算のしかた
- 選定のあとの交渉や契約(3.(2)⑦ の主題であり、この細目の逐語に無い)
- 3.(2)④ との順序(シラバスは ①〜⑦ の順序を述べていない)
名前から内容を推測して書くことは spec.md §8.1a に反する。