ネットワーク層のプロトコル
IP はデータが宛先に届いたことを保証するか。
保証しない。RFC 791 は、確認応答が端点間にもホップ単位にも存在せず、データに対する誤り制御は ヘッダのチェックサムだけで、再送もフロー制御もないと明記している。
IP が担う基本機能は 2 つだけである。何と何か。
アドレッシングとフラグメンテーション。フラグメンテーションは、 通り道の網が扱えるサイズを超える場合に分割する。
ネットワーク層の IP は、アドレスによって網をまたいでホストまでデータを運び、必要なら分割する。確認応答・再送・フロー制御は持たない。
| 観点 | IP が担うこと | IP が担わないこと |
|---|---|---|
| 宛先の指定 | 4 オクテット(32 ビット)の固定長アドレス | — |
| サイズの調整 | 通り道の網の上限に合わせたフラグメンテーション | — |
| 到達の確認 | — | 確認応答(端点間・ホップ単位ともなし) |
| 誤りへの対処 | ヘッダのチェックサム | データ部の誤り制御、再送 |
| 流量の調整 | — | フロー制御 |
| 同じ層の仲間 | ICMP(診断)、IGMP(マルチキャスト) | — |
RFC 791 は IP の基本機能を「アドレッシングとフラグメンテーション」の 2 つとしている。 アドレスは 4 オクテット(32 ビット)の固定長である。
フラグメンテーションは、大きなパケットを許す網で生まれたデータグラムが、 より小さいサイズしか通せない網を経由して宛先へ届く必要があるときに行われる。
保証しないことの範囲
Section titled “保証しないことの範囲”RFC 791 は信頼性について踏み込んで書いている。IP は信頼できる通信手段を提供せず、 端点間にもホップ単位にも確認応答は存在しない。データに対する誤り制御はなく、あるのはヘッダのチェックサムだけである。 再送もなく、フロー制御もない。
つまり RFC 791 の IP には、確認応答、再送、フロー制御のいずれも無い。
同じ層に属するもの
Section titled “同じ層に属するもの”RFC 1122 によれば、すべてのトランスポートプロトコルは IP を使って送信元ホストから宛先ホストへデータを運ぶ。 IP と同じ Internet Layer には、診断のための ICMP と、マルチキャストのための IGMP が属する。
トランスポート層のプロトコル との違い
| 観点 | ネットワーク層のプロトコル(このノート) | トランスポート層のプロトコル |
|---|---|---|
| 届ける相手 | ホスト | ホストの中のアプリケーション |
| 宛先の指定 | IP アドレス | ポート番号 |
| 到達と順序の保証 | なし | 選んだプロトコル(TCP / UDP)による |
前提
関連